21MHz アカギスタンダード(AS-15)の製作

May. 2014 JH7UBC


JF1RNR今井さん著の「ランド方式で作る-手作りトランシーバ入門」に掲載されている
21MHz CW トランシーバ(アカギスタンダード AS-15)を製作しました。詳しくは「JH7UBCブログ」の記事を参照してください。
アカギスタンダードは、下のブロック図のように、受信部が高周波1段増幅、中間周波(6.144MHz)2段増幅のシングルスーパーです。VXOで15MHz付近を発振させ、TA7358Pで6.144MHzと混合し、目的の送信周波数を発生させます。終段は、2SC2053で出力は、約0.5Wです。

ランド方式で、各ユニットごとに基板を製作していきます。

一番最初に製作するのは、トランシーバの心臓部であるVXOユニットです。

VXOコイル、同調コイルは、TOKOの10Kボビンに0.1UEWを所定の回数を手巻きしました。
VXOコイルを調整して、15.0MHzの水晶の周波数を約150KHz動かすことが出来ます。

次に、受信部の高周波増幅部とミキサーのユニットを製作しました。

ここまで出来たところで、2つのユニットを接続し、受信テストを行いました。
このように各ユニットごとに動作を確認していくことが大切です。

受信機(当局はFT-100を使いました)を中間周波数(6.144MHz)に合わせ、アンテナ端子に2mほどのビニール線をつけ、ディップメータで21MHzを発信させ受信します。VXOのポリバリコンを回すと確かに信号が受信できました。

続けて、各ユニットを製作しました。

  

受信用局発ユニット       AFユニット               中間周波増幅、水晶フィルタ、検波ユニット

   

  CWジェネレータユニット            ファイナルとローパスフィルタユニット   送受コントロールユニット 

各ユニットを自作のケース(横190mm 奥行200mm 高さ70mm)に配置した様子
ダイヤルはバーニヤダイヤルを使用しました。

本の記事のとおりに製作し、動作を確認しました。出力は0.5Wまでは出ていません。

実際にバンドをワッチするとVXOの可変範囲の上の方は比較的安定していますが、下の方がやや不安定です。
VXOコイルの調整はかなりシビアです。

VXO周波数の安定化のために、VXOの水晶を2つ並列に接続するスーパーVXOに変更しました。また、ポリバリコンも機械的強度が小さいので、20pFのタイトバリコンに交換しました。

更に、エレキー用のリレーによる送受切り替え回路を加えました。

送信周波数と受信周波数が若干ずれます。VXOにバッファをつけて、やや改善されましたが、低い方の周波数でのずれが大きいです。RIT回路をつけた方が使いやすいと思います。

実際にアンテナを接続してワッチすると、受信ノイズは少なく、感度が悪いのかなと思いましたが、弱い信号でもちゃんと聞こえます。
 ただ、AGC回路のゲインがないので、大きな信号が入ると急に大きな音が出ます。びっくりするくらいです。強い信号の時は、RFのアッテネータを回して調整します。

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