PIC12F1840 Si5351A BS170 7MHz CW送信機の製作
2020.04.24 JH7UBC
以前に試作したPIC12F1840 Si5351A 7MHz VFOを利用して、7MHz CW 3W送信機を製作しました。
回路図です。
PIC12F1840のプログラムはこちら(テキストファイルです。)
表示用LCDは、AQM1602Yバックライト付きを使いました。
キーイングは、Si5351A本体と74ACT00ゲートで行います。また、ファイナルのBS170 3パラへの電源供給は送信時のみ行われます。
アンテナ接続の送受信切り替えは、リレーを使わず、BS170をスイッチングして行っています。
ファイナルBS170付近の回路は、QCXを参考にしています。
内部の様子です。
受信機として、当局のメインリグIC-756PROを使って、テスト交信してみました。
7.009MHzで5エリア局がCQを出しています。
送信機のCALスイッチをONにして、キーダウンして、SI5351Aを発振させます。
チューニングダイヤルを回し、STEPを切り替えながら、受信音と同じ音に周波数を調整します。
これで、受信周波数と送信周波数が同じになります。いわゆるゼロインできます。
なお、CAL時の受信機のSは、9+20dB程度振ります。
CALスイッチをOFFにして、相手局をコールします。
一発で応答があり、599のレポートをいただきました。出力3Wですから、聞こえた局とは問題なく交信できます。
送信時の受信機のSメータはフルスケールです。
受信音をサイドトーンとして使いますが、大きすぎるくらいになります。
送信時に受信機をスタンバイ状態にするようにすれば、この問題は解決しますが、サイドトーンを別に発生させることが必要になります。
次に、以前に製作した、SDRフロントエンドとSDRソフトRockyを使った受信機を利用して交信してみました。
キーイングにOIKey-F88を使おうと思って、Power ONしたところ、SDRフロントエンドに
OIKeyからのノイズが入り受信が抑圧されてしまいました。
しかたなく、縦振電鍵でキーイングすることにして7MHz CWバンドをRockyでワッチしました。
7.006MHzで4エリア局のCQが聞こえます。
TXの周波数を合わせて、コール。しかし、JH7U?と返ってきました。
コンディションがあまり良くなかったせいもあり、3回目のコールでようやくとってもらえました。
SDRフロントエンドを受信機とした場合の問題点が明らかになりました。
受信音がCWの短点1個分くらい遅れるのです。
これにより、Sと打つとHに聞こえ、たいへんキーが打ちにくいです。
送信時にSDRをスタンバイ状態にして、TXにサイドトーンをつければ良いのですが、面倒です。
何か対策をしなければ、実用にはなりません。工夫が必要です。
2020.4.24追記
交信テストの様子です。
蛇足ですが、トランシーバしか使ったことがない方のために、このようなセパレート式のリグでの交信方法を書いておきます。
相手をこちらから呼んで交信する場合
相手局をCWモードで受信します。
送信機のキャリブレーションスイッチをONにして、VFOを発信させます。
発振周波数を調整して、相手局の受信音と同じトーンにします。
キャリブレーションスイッチをOFFにして、相手局を呼んで交信します。
CQを出して交信する場合
バンドを良くワッチして、送信する周波数を決めてキャリブレーションスイッチをONにします。
自分の好みの音(700Hz〜800Hz程度)で受信できることを確認します。
キャリブレーションスイッチをOFFにして、QRL?を送信します。
フォーンで言う「この周波数をお使いですか?」です。
応答がなければ、CQを出します。
コールされるまでCQを出し、コールされたら交信に入ります。
相手局の周波数によって、受信音は若干変わります。
この時、受信機の受信周波数を変えると、受信音が変わりますが、自分が送信したときのモニタ音も変わります。
受信周波数はあまり変えない方が良いと思います。
では、FBなCW交信をお楽しみください。