7MHz ダイレクトコンバージョン受信機の製作

2015年2月 JH7UBC


 一度作ってみたいと思っていた7MHz用のダイレクトコンバージョン受信機を製作しました。
RF増幅とミキサーには、FMフロントエンド用のICでアマチュアには定番のTA7358Pを使いました。
この回路はJF1RNR今井さんのブログに掲載されていたものです。(今井さん TNX)
AFアンプは、これも定番のLM386アンプです。今回もランド法での製作です。
VFOは2SK241を使った回路です。40pFのポリバリコン(20pF+20pF)を使っています。
FCZ-7と書いてあるコイルは7MHz用FCZコイルですが、私は10kボビンに0.1UEWを手巻きして作りました。
巻数は一次側6回、二次側24回としました。
VFOの約5μHのコイルは、10kボビンに0.1UEWを20回巻きました。
VFOの可変範囲は、7.0〜7.1MHzです。コイルのコアとトリマコンデンサで可変範囲を変えられます。

フロントパネルです。            リアパネルです。

 

内部の配線の様子です。
ケースの大きさは12cm×12cm×5.5cmです。

 7MHzのアンテナを接続してワッチすると大変良く聞こえます。ただ、AGC回路がないので、強い信号はガンガン聞こえますが、弱い信号は、小さい音で聞こえます。
強い信号で音が歪む時は、リアパネルにあるRF ATTボリュームを回して調整します。
 DC受信機では、CW信号は、ダイヤルを回していくと2箇所で聞こえます。SSBは、モゴモゴと聞こえた後ちゃんとした音に聞こえます。
この受信機に流れる電流は、無音時で約15mAですので、006Pなどの電池でも十分使用可能です。
 DC受信機は混信には弱いので、実際にこの受信機で交信するのは、けっこうたいへんだと思いますが、交信してみたいですね。
また、通信型になっていませんので、送信時にミュートする機能をつけなければなりません。
CW用のオーディオフィルタを追加したり、今後少しずつ改良していきます。


通信型への改造

2015年5月

ダイレクトコンバージョン受信機を通信型に改造しました。
改造点は
1 VFOをVXOに変更し、安定化しました。7.010MHzの水晶を2個使用したスーパーVXOとし、およそ7.000MHz〜7.014MHzをカバーします。
2 アナログスイッチ74HC4066を使ったミューティング回路を付加しました。
3 LM386パワーアンプの前にLM358を使ったCWオーディオフィルターを入れました。

回路図です。

VXOコイルは、10Kボビンに0.1UEWを48回巻で、9μH〜37μHで可変できます。回路では更に固定インダクタ10μHを直列に入れています。
アナログスイッチ74HC4066でミューティングしていますが、キーイングによるクリック音は、ほとんど気にならない程度です。
なお、74HC4066のVccは、5Vです。
下のグラフは、LM358によるCWフィルタの特性です。(横軸は周波数(Hz)、縦軸の単位はdBです。)

内部の様子です。

フロントパネル                      リアパネル

  

CWフィルタは、1段(WIDE)でも効果がありますが、2段(NARROW)にすると目的の信号だけが聞こえる状態になります。効果は絶大です。

以前に製作した7MHz QRP送信機(0.3W)とメモリーキーヤーOIKEY-F88を接続して交信してみました。



5エリアのQRP 5Wの局と交信し、559のレポートをいただきました。こちらからのレポートは579でした。
サイドトーンが出ませんので、エレキーのブザーをONにしてモニタしながら交信しました。

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